● 製作にあたって
4気筒のエンジンがフィンを自作しなくて作れる!
4本出しマフラーがかっこいい!
というような理由で、エレールのCB750 を作り始めた気がします。
気がしますというのも、手がけたのは2005年1月。
4年半以上も前のことですから、製作の動機(?)は忘れてしまいました。
1/8のビッグスケール完成は初めてのことですが、とにかく大きい! 
ネジ1つひとつ、ワッシャーまで再現できてしまいそうで、どこまで手を入れるか迷ってしまいます。
さらに、今までは比較的マイナーなバイクばかりを作ってきましたが、
今回はあまりにも有名なバイクなため、実車に忠実に作らないといけないか…
というプレッシャーも手伝い、なかなか手が進みません。

ところが時間をかけて組み立てたエッチングチェーンを見えるようにしたい、
4連キャブにはファンネルをつけたい、と途中からカフェ仕様に変更。
タンクは、Japauto。それにハーフカウル、リアカウルを好き勝手な形に作り、
クリップオンハンドル、バックステップを自作。
これが実車であったら、当然フロントディスクは2枚、マフラーは集合管でしょうが、
全体の雰囲気だけを優先して作ってしまいました。
ということで実車のモデルはありません。
細部を適当に作りこみ、最終的には様々な径の六角ボルトとナットを締めながら
組み立てを楽しみました。


●最終製作記
あと少しで完成というところで、
カフェだから適当にしようと思っていたメーターも
結局はCB750の実車とほぼ同じようにケーブル接続部を作り、メーター・リセット・ボタンまでつけ、
メーターをステーにつける金属板も再現しました。
フロント・ブレーキ・キャリパーには、エア抜きバルブをつけ、ハンドルのスイッチも自作。
マフラーはいつものようにアルクラッドで塗装。
最後は、SHEEVERT柴田画伯から大量にいただいた6角ボルトとナットを実際に締めながら
組み立て完成させました。
今回、1/8をやっと完成させこの大きさにも慣れましたので、小さなものに目を向けず
長年放っておいたAJSを再開しようと机の上に出してあります。
問題であったHリムの自作から入る予定ですが
ここがクリアーできれば、どうにかなるかと思います。

●キットについて
エレールのCB750は、積層のエンジンフィンだけではなく、
フレーム形状、マフラーの再現性など素晴らしいキットです。
ところが不思議なことに、ノーマルのCB750をつくるには、タンクとサイドカバーの形状が違いすぎます。
グンゼからJAPAUTO、950SSと2種類が出されましたが、
内容はエキストラ・パーツとタイヤのパターン以外はまったく同じもの。
今回はカフェにしてしまいましたが、キャストしてもらったパーツが2台分余っていますので、
いつかオリジナルのCB750を作りたいものです。
●Hellerとグンゼとナガノについて
エレールは1957年パリで設立された古いモデルメーカーです。
1981年にハンブロールを所有するHobby Product Groupに買収され、1986年にはAirfixがグループに
加わります。2005年にそのグループから独立を図りますが結局倒産?したようです。
このある時期、グンゼ産業(いまのクレオス)と提携していくつかのモデルを国内販売します。
それは1977年レベルとの提携が終了したグンゼが、次の提携先としてエレールを選択しようとしたトライアル
だったではないでしょうか。
その時販売されたのが写真右の2点、グンゼのCB950SS とボルドールです。
(左写真下が元々のHeller CB950SS ボルドール Japauto)
結局この提携はうまくいかず、やがてエルールはナガノと手を組みますがこれも長続きしませんでした。
左写真の青箱(上)はナガノのK0そのものをHellerパッケージで販売したもの。
白箱(左写真中)が元々のエレール製品のK2です。
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